月夜に笑った悪魔 (番外編)



「別に気にしてねぇよ」


2回目だし、と付け足して彼は笑う。


「……本当にごめん」
「いいって。かわいー美鈴見れたし、アレも録れたし」


「ごめ──、?」


もう一度謝ろうとして、言葉を切る。
……“アレ”とはなんだろうか。


そう疑問に思った直後。






『──暁、好き。大好きだから、嫌いにならないで……』


どこからか聞こえてきた大きな音声。
その聞こえてくる音声は、私の声だった。


『たりねぇ。もっと言って』


次に聞こえてくるのは、暁の声。


『好き。大好き。暁がいないと生きていけないから一生そばにいて……』


またまた、嗚咽混じりの私の声。
それは……いかにも、録音された音声。