私はさっき暁のことを傷つけた。
ひどいことを言って、離れた。
暁がこんなひどい女のことをいつ嫌いになってしまうかわからない。
……もう、暁は私のことを好きじゃないかもしれない。
私を嫌いだったら……ほかの子に気持ちが揺れてしまうこともあるかもしれないわけで。
暁が由美を好きになってしまう可能性も充分にある。
「…………」
瞬きをすれば、ぱっと脳裏に蘇った記憶。
和正が女の子とキスしていたところ。
それと、ホテルへと入っていく姿。
あの時のことと胸の痛みは今でも鮮明に覚えてる。
好きな人が誰かと触れ合う瞬間。
それを見るのは胸が張り裂けそうなほど痛かった。
和正は私のことを好きじゃなかったわけだけど……。
まだなにも知らなかった頃の私は、たった1人の心を許せていた人さえも奪われて人生のどん底に突き落とされた。



