月夜に笑った悪魔 (番外編)



「触らないでっ!!」


瞬時に振り払う手。

強く振り払えばすぐに離れた。



今まで散々暁と触れ合ってきたくせに、一緒にいたくせに……自分が汚いと思ってしまえばもう暁には触れてほしくない、そう思ってしまう。



……また、やっちゃった。
暁に嫌な思いさせた。傷つけたかもしれない。


どうしよう……。
どうしよう……っ。




「ご、ごめ……」


小さくつぶやいて、私はまた全速力で逃げた。
だけど数歩走ったところですぐに暁に腕をつかまれて、引きとめられる。




「やだっ……!!」


つかまれた手を振り払おうとするけど、離れず。
彼は私を逃がさないように強くつかんでくる。


「美鈴」


私を呼ぶ声。
やっぱり彼の顔を見ることができない。