月夜に笑った悪魔 (番外編)



……鞄くらい、受け取らなくちゃ。



暁が今どんな顔をしているのか、見るのが怖かったけど私はゆっくり後ろを向いた。


すると、目に入ったのは社会科準備室の扉のところにいた暁の姿。
彼は私の鞄を片手に、そこに立っている。



暁は、今は特に驚いているわけでもなく、普通の顔。


さっきのは気にしてなさそう……?




「ごめん……。鞄、ありがとう」


彼のほうへ行き、差し出された鞄に手を伸ばす。
そしてそれを受け取ろうとした、が……彼の手は離されることはなかった。


鞄を渡してくれない。

さっさと鞄を受け取ってここから逃げたいのに……っ。