月夜に笑った悪魔 (番外編)




***


「おぅ」


お昼休み、いつも通り社会科準備室へと行けば先にいた暁。
彼はフルーツ牛乳のパックを片手に、私に軽く手を振った。


「……うん」


目が合って、すぐに逸らす。



一度自分の体が汚いと思ってしまえば、暁と普通に接することができなくなる。



私は暁にふさわしくない。

それはわかってるけど……彼から離れることは考えられない。


好きだから離れたくないし、絶対に暁だけは誰にも譲れない。


私の体がどんなに汚くても、私から彼に別れを告げることはないだろう。


だからできる限り普通にしたいのに……。



「なに突っ立ってんだよ。早く来いよ」


ずっとドアのところで足をとめていれば、彼に呼ばれる。