月夜に笑った悪魔 (番外編)



っていうか……、人前!
人前でこんなことするな……っ!




感じる視線。
これは前に座る2人に見られてる。


私はなんだか恥ずかしくて暁の引っ張る手をそっとどけるが、すぐに左手を握られた。
指を絡めてぎゅっと恋人つなぎに。


テーブルの下でつないでるから紫乃と岳からは見えない、けど……。

なんだ、今度は。



手を離そうとしても離れない。
むしろもっと強く握って離してくれる気配はない。


じっと見てくるし、かまってほしいのかと思うほど。



……いや、これは絶対かまってほしいんだろうな。
目がそう言ってる。


でも、私はまだまだお腹すいてる。


目の前にこんなに美味しそうな料理があるのに食べない、なんて選択肢はない。
暁には悪いけどお腹を満たすほうが先だ……!



幸い利き手は握られてないから、スプーンをしっかり持って私は何事もなかったかのようにまた食べる手を進めた。