月夜に笑った悪魔 (番外編)



こうして(?)はじまった食事。
パエリアも、グラタンも、ピザも、ローストビーフも食べたけどすべてが美味しすぎた。


ほっぺたが落ちそう。



口を動かして食べていれば、急に横から伸びてきた手。
私の隣に座っているのは暁で、彼は私の口元を人差し指で拭うと、ぺろりと赤い舌で舐めとった。



「ガキか」


ふっと笑われる。


口元になにかついてたのをとってくれたんだろう。


……言ってくれたらいいのに。
なんか、とってもらうほうが恥ずかしい。

岳も紫乃も目の前にいるし……。


「……おねーさんだよ」


それだけ返して私は食べる手を進める。




「岳様、お注ぎします」


聞こえてきた声に目を向ければ、紫乃が岳のグラスに飲み物を注いでいた。


「……開けるか」


岳が見たのは、紫乃の空になっていたグラス。
ワインの瓶を手に取って、紫乃に目を向ける。