「……さすが、と言いたいところだが勝った気になるな。その爆弾はまだ動いてる。
本物の起爆スイッチは奪えなかったみたいだし、お前らに勝ち目はないんだよ。さぁ、大人しく銃を置いて手をあげろ」
茶髪の男性は一歩ずつ私たちに近づき、距離をつめる。
本当にあと、これだけ。
この目の前の爆弾を解除するだけなのに……。
考えてもどうすることもできず、持っていた小さなナイフを置いて手をあげる。
岳も拳銃を床に置くとそれを遠くに滑らせて、手をあげた。
「ひとつ、お前らに悲報だ」
茶髪の男性が口を開き、口角を上げる。
そして、続けて口を開く。
「俺たちはさっき、ここのホテルの社長、そして……稲森紫乃、一条暁の3人を殺した」
死体は確認済みだと報告が入ってる、と付け足される。
すぐに言葉の意味を理解することができなかった。



