月夜に笑った悪魔 (番外編)



私がピタリと足をとめれば、暁と再び目が合う。



見つめあって3秒後、思ったこと。
私は今、男装してるんだって。


私だってわかるかな!?
敵だと思われてない!?



「私!私、日南美鈴!」


爆弾を抱えながら暁に言うと。


「その似合ってねぇ格好でもわかるって」


ふっと笑われた。


暁は驚くほど落ちついてる。
元月城組を相手にして、前みたいにとまらなくなるんじゃないかって心配ではあったけどぜんぜん大丈夫そう。


少しずつ自分をコントロールできるようになってきたのかも。



そういえば、今の暁は……“一条暁”丸出しだ。
あれ?長髪のカツラは?


パーティー会場でちらっと見た時の暁はちゃんと変装してて長髪だったような?


っていうか暁1人?
紫乃とここのホテルの社長は……?




暁は男性を放置して私の目の前まで来ると、ぽんっと私の頭の上に大きな手を乗せて。
よしよし撫でられた。


「……っ」


なにすんの、って言いたかったけど言えない。