「おいっ!お前!」
後ろから聞こえてくる男性の声。
これは、絶対私に声をかけてる。
男装してるし爆弾を持ってるから仲間だと思われているんだろう。
こ、来ないで……!
お願いだから来ないで!
近づいてくる足音。
手を伸ばされて、ここで捕まるんじゃないかとヒヤヒヤしたが……。
暁は、狙った獲物は絶対に逃がさない。
私が階段の踊り場に足をついたのと同時に、急に視界の片隅に入ってきた人物。
ダンっ!と大きな音をたてて着地する彼。
上から人が降ってきた。
なんという大ジャンプ。
一気に私の隣まで来たのは……暁。
くるりと彼は後ろを向くと、男性の腕をつかんで。
つかんだ手にぐっと力を入れると、落ちたナイフ。
「ま、待て!少し話をしよう!話を──、」
必死に暁に言う男性だけど、暁は話を聞く気などなく拳を振り上げて、男性の頬を殴った。
そして、どさっと倒れた男性。



