約束の指にキスして。

「…ほら、大丈夫だっただろ?」

いつものいたずらっ子みたいな顔で笑う桔平が私の頬を撫でる。

「綺麗だよ、瑛梨。世界で一番綺麗な花嫁さんだ。」

「…馬鹿っ!」

桔平の胸を叩く私の力はない。だって…本当は…
抱きしめたいから。

ギュッ

桔平に抱きしめられると、私の涙は溢れだした。

「どうして…アリスさん…お父さんは?」

「ん─?んなもん蹴ってきた!お前が俺の犠牲になるくらいだったら、もう親父も家もどうでもいい!俺の一番大切なのは…瑛梨。瑛梨だよ。」

「桔平…。」