約束の指にキスして。

匡ちゃんは片手をあげて、部屋から出ようとする。

…この人は、私が死んだら泣くのかな。
おっきい体をふるわせながら、さめざめと…

「匡ちゃん、私、匡ちゃんが好きよ。」

匡ちゃんの背中に呼び掛ける。匡ちゃんは一瞬止まって、勢い良くドアを閉めた。

嘘じゃない。
私は匡ちゃんが好き。

でもそれは…桔平とは違うけれど。

椅子に腰かけた時、カサッと音をたてて、バルコニーにあった紙袋が倒れた。

私は慎重に歩み寄って、それを広いあげる。
そこには、見覚えのある箱が仲良く並んでいた。