約束の指にキスして。

「…寝る。」

食べかけのディナーを残したまま、匡ちゃんはテーブルを立った。
手をひかれて、私も連れていかれる。
泣きじゃくる私を、匡ちゃんは一室に放り込んだ。


「あした、11時から式だから。…ちゃんと寝とけよ。」

バタン、と扉が閉まる。

…同じ部屋じゃ、ないんだ。
ホッと胸を撫で下ろすとともに、また涙が溢れてきた。

結婚…
まさかこんな形で結婚するとは思っていなかった。
次々と色んな思いが込み上げてくる。