約束の指にキスして。

健司はアタシの頭を自分の胸に引き寄せた。
健司の鼓動はすぐ近くにあって、アタシの涙を誘うように規則正しく、そして優しくアタシを包む。

『俺じゃ駄目…なんだよな?』



アタシは、何も言えずに健司の服を強く握った。
健司はいつもアタシの側にいた。
辛いとき、いつもアタシの側に。
そしていっつも慰めてくれて、支えてくれた。

桔平が太陽なら、健司は月で、疲れたアタシを癒して眠らせてくれる人。

健司はかっこよくて、王子で、なんでもできて、頭もよくて、優しくて。


でも…