約束の指にキスして。

健司が何か言いかけた時、私は右側に手をふる。
バスケボールを抱えた桔平が、私に手を振り替えしてくれて、ついでに健司に気付いた桔平が健司に手招きした。

『アイツ…こんな朝早くからバカじゃねぇの?』

『そうだよね(笑)でも、高校の時に健司も同じことしてたよー?桔平と一緒に馬鹿みたいにがむしゃらに。』

『お前なぁ、それは…』

『あ。』

桔平の手から、ボールが綺麗に円を描いて放たれる。
リングに吸い込まれたボールは、偶然にも持ち主の手にワンバウンドで戻っていった。