約束の指にキスして。

ドアの外から桔平の服の衣擦れの音。
お風呂だから反響して…やけに耳にはいる。
やがて桔平がお湯に入る音がして、アタシははじっこまで移動して膝を抱えた。

『瑛梨…。』

『なにっ?……あ、キャッ!』

後ろからギュッと抱き締められて、くびもとに桔平の顔が埋まる。
『こっちむいて?』

『…恥ずかしいょ。』

『瑛梨。』

桔平の声が浴室にこだまする。
それは…甘く私の脳内を支配して、私を正常じゃなくさせる。