約束の指にキスして。

『良かった…。』

『え?』

『お前が泣いてないか毎日心配だった。お前、泣き虫だから。』

『桔平…。』

『ずっとこうしてたい…。』


そういって、桔平はアタシを抱きしめた。
冬の闇夜に音はなく、ただ桔平の心音だけが、アタシの耳に届く。
アタシだって、会いたかった。

『アタシも…本当は会いたかった』

『もっと近くで喋って…俺の耳元で。瑛梨…』

ギュッと抱き締められて、ためらいがちに桔平の背中に回した腕が、桔平に絡めとられる。

影は1つに重なり、離れそうもない。