約束の指にキスして。

『や…っ。』

現実に気付いて、一歩、部屋の奥に足を進める。
桔平の顔、見れない。

『逃げんなよ…』

『やっ!やめて…』

『瑛梨。』

ふわりと、柔らかいものに包まれる。
首筋に感じる桔平の吐息。
みつめられた桔平の瞳にいぬかれて、アタシは息をするのを一瞬、忘れた。


『会いたかった…瑛梨。』

『桔平…』

桔平の唇が、アタシのおでこにそっと触れる。
壊れ物に触れるように…

『どうして??アタシ、あんなに酷いこと言ったのに…』