約束の指にキスして。

外の騒動を聞き付けたレオさんが、二人を止める。
先に匡ちゃんが立ち上がって、歩いて行ってしまった。

『返してくれよ…瑛梨を。会いたい………瑛梨。』

涙が、雪に吸い込まれる。
この時、桔平が泣いたのは実に10年ぶりで、いつもなかない桔平が久しぶりに涙した日だった。

アタシは思いもしなかったよ、桔平。

二人同じ気持ちでいたなんて。

会いたかったんだ、アタシも。

でも、神様が意地悪してあたし達の歯車を狂わせる…。


段々遠くなる。