約束の指にキスして。

《wish.》に向かって走り出す。

来たはずだ、桔平がここに…

道路を横断して、白い扉を開く。チリン、とベルの音がして、軽やかに扉は開いた。

『お、日本人じゃないか。』

扉を開いてすぐ、横から聞こえたイギリスなまりの英語。
その声の方を振り向くと、後ろから百合ちゃんがぶつかってきた。
『ちょっと、もう!早い…って、あ!!』

ブルーの瞳がアタシを移す。
シルバーの短い髪に、全身を黒のスーツパンツとシャツに包んだ男の人。

その人は、ニコリと私に微笑むと、アタシの手をとって柔らかに中にエスコートした。