約束の指にキスして。

笑った。
許してくれた?
見上げると、桔平に冷たい笑顔が浮かんでいた。

『帰れ。迎えきてんぞ。』

桔平の視線の方向に、制服姿の匡ちゃんがいた。
入り口に寄りかかって、手を振っている。

ねぇ…やだ。
なんでそんな顔するの?
ずっと、ずっといっしょだったのに……

アタシに背を向けた、桔平のシャツの端を掴む。

『いっしょに帰ろうよぉ…桔平。ごめんなさい…ごめんなさい…お願い桔平ぇ。』

『いーかげんにしろ。』

手を払われる。
アタシはそれが物凄くショックで、一瞬涙が止まった。