「たまたま…?」
「不運なことにな」
これは不運で済むことなのかな…。
でも、あの地獄に比べたらまだマシだよ。
「私来て良かったのかな…。ノアたちの先祖は何故その道を閉ざしたの?」
「俺にはわからん。だが、先祖は巫女たちの運命があまりにも可哀想で同情してたんだ」
巫女は奴隷ではない、と石版に深く刻むように。
どれい…? 何のこと?
そう思ったけど、聞いてはいけない気がして口をつぐんだ。
「巫女かぁ…」
実感湧かないなぁ。
私は普通の女の子なのに。
少し変わった人生を生きていたから普通とは違うかもしれないけど。
「あ、そうだ。ジュリって男だよね…?」
「男だ。あれは変態だぞ」
ほっとした。中性的な顔してたから、失礼なこと言ったかとハラハラした。
と言うか、なんか良からぬことが聞こえた気がする…。
「へ、変態…?」
「あれは重度な変態だ」
「や、やばい…?」
「尻を揉んでくる」
うーん、何とも言えない…。
「そ、そうなのね…」



