もふもふ耳には危険あり!



* º ~ º *


空気が非常に重たい……。



「あの、ノ、ノア?」


「あ?」


「ごめんなさい…」



きっとノアが怒ってたのは、私が身の危険を知らずに身勝手に外出してたことだから。


それを注意してくれてたんだってわかった。



「でも、ありがとう」


「俺もすまない」


「えっ…い、いやいい、よっ…」



明らかにおかしい私を疑わしげな顔で見てくる。


だ、だってノアが…あのノアが謝ってきた。

ノアを良く知らないけど、頑固そうで謝らなそうなイメージがあったから(失礼すぎる偏見)



「眠い、けど」


「うん?」


「話すことある」


「あ、うん。ジュリのこと聞きたい、です」



ノアはわかりきったように話そうとしていたが、あぐらをかいて頭を悩ませていた。



「ジュリのこと…!」


「それより先に話すことあるんだが、どれから話していいかわからん」


「……ふふっ」



一瞬ポカンとしたけど、その不器用さに吹いてしまった…。



「ゆっくり考えてどうぞ…!」



話してもらうから、これくらいは目を瞑らないと…!



「まずな、風音」


「はいっ?」


「風音は、ここでは必要な存在だった」



だった…?

何故過去形?



「あの、もっと詳しく…」


「あぁ、そうだな。元々この世界には風音が必要だった」


「俺らの先祖、つまりこの世界の支配者が風音とこちらを繋ぐ道を切って、風音と一切の関係をなくした」


「何で私? 私、この世界のこと知らなかったよ…?」



ここに来たのも初めてで、全部知らない場所。それが私の苦手なことばかりで…。



「確かにそいつは風音じゃない。だが、風音だ」


「えぇ…?」


「だから、風音とは違う人物だが、裏を返せば風音ってことだ。風音の感覚でいくと先祖みたいなものだ」



それを先に言ってよ…。



「つまり、向こうとここの繋がりが切れていたこと…」


「そうだ」


「それなのに私が来てしまった」


「それで俺はびっくりした。なのにジュリはわかってたかのような反応してやがった」


「あはは…」



ノア悔しそう。



「私がここに来て、何か悪いこと起こってる…?」


「そうだな……風音を嫌ってた奴らも少なくないから知ったら大混乱で荒れてるところも出てくるだろう」


「狂ったように街を破壊させているところもあったが、まだこれはマシだ」



そんなに人に被害が出てるのに、マシなの…?



「私の存在絶対言わない方がいい…」


「だから公にはしていない」