「じゃあ、仮に私と小泉和泉さんが大の仲良しだったとしましょう」


「ほら! やっぱり仲がよかったんじゃないですか!」


「いいえ、仮に、です。私、思うんですが、仲がいい方の元彼氏だけを集めたクラスに入るのって、嬉しいことなんですか?」


「あっ……」


と初めて米米ちゃんが言葉に詰まった。


「私が小泉和泉さんと仲がよかったら、先生には小泉和泉さんの元彼氏は同じクラスにしないようにってお願いすると思います」


「で、でも」と米米ちゃんが粘る。


「証拠! 証拠がないじゃないですか! それに、小泉和泉の方に未練があって、そういうクラスにしてほしいと頼んだ可能性だって……だっておかしいですよ! 高橋隆人なんてほぼ不登校気味のヤンキーですよ! そんな人がどうして特進クラスなんかに入れるんですか!」


確かにそれは私も気になっていた。