親愛なるタミヤ先生


 長らくご無沙汰してしまい申し訳ありません。
 私もイリヤも忙しい毎日を過ごしております。先生はお元気でしょうか。

【豆電球の掟】という絵本を覚えておいででしょうか。
 先生に借りたなかで、特に印象深い一冊です。

 実はいま、イリヤのひとり立ちを計画しています。本当はもう少し早くそうするつもりだったのですが、二人での生活はとても楽しく、どうしても別れがたくなってしまいました。

 先生が彼女を託してくださったこと、私は本当に感謝しています。

 彼女の新しい住まいを探しながら、あの【豆電球の掟】の、【別れからは誰も逃れることができない】という言葉が繰り返し思い出されます。私もあの本を手に入れようとしましたが、どこを探しても見つかりませんでした。

 近いうちに、イリヤと二人で挨拶に伺います。
 その時はまた、あの本を読ませていただければと思います。

 それでは、お会いできる日を楽しみにしております。


 ジオルタ