…君がいた街…
scene No.4

お墓参りをすると良いことがある。
とは…こういう事なのだろうか…。

「滝沢様…申し訳ありません。
予約システムに不具合があったらしく、予約はできておりますがお部屋の方がご用意できておりませんでした。」

予約してあったはずの温泉ホテルのフロント。

「え…。」

「で…こちらの不手際ですので別のお部屋をご用意させていただきました。
もちろん、料金の方はスタンダードルームでのご案内になりますので…。」

「あ…よろしいんですか。」

なんだか逆に申し訳ない気持ちもあるが、今更他に行く宛ても無く…私たちはスイートルームに通させることになった。

お言葉に甘えさせてもらったものの…2人きりになるとこの豪華さに変に意識してしまう。