すると、後ろから聞き慣れた声で名前を呼ばれた。 「茉冬!」 振り返ると想像通り、咲夜がいた。 「あ、咲夜。」 「一緒に帰ろ!」 「え、部活は?」 「今日は木曜日だから部活はないよ。」 そう言われてなるほどと思った。 咲夜の所属するバスケットボール部は木曜日は練習がないのだ。 「そうだね、じゃあ一緒に帰ろ。」 そう言って私は咲夜と並んで歩き始めた。