ビリッと嫌な音がして、俺は自分の足元を見た。 「あ……。」 そこには半分に裂かれたしおりが落ちていた。 顔から血の気が引いた。 「ざまぁみろ!」 そいつが大声で言った。 クラスの皆が一斉に俺を見た。 「あれってなに?」 「しおり?」 その瞬間涙が出てきた。 「うぅ…。」 大切なしおりを破かれた悲しみと、こうしてしまった自分への情けなさで泣いていた。 「こいつしおりやぶられたくらいでないてる!」