お昼が終わるチャイムが鳴って5時間目がスタートする。

最後の授業が終わると、私は帰る支度をした。

「藤宮さん、ちょっといい?」

先生に声を掛けられた。

職員室に一緒に着いていき、何かと問うと

「ちょっとこれ手伝って欲しいの。」

その手伝いは、修学旅行のしおりのホッチキス止めだった。

「分かりました。」

クラス40人分のしおりのホッチキス止めだと、何時間かかるかな。

そう思いながら教室にホッチキスと紙類を運んだ。

私の性格上、ホッチキス止めの時に限って綺麗にしたがる。

丁寧に1枚1枚角を揃えて…

そんな状態で1時間や2時間で終わることも無く、時刻は18時を指していた。