俺様パイロットは契約妻を容赦なく溺愛する【極上悪魔なスパダリシリーズ】


 四十分ほどの上映が終わり、私は言動がぎこちなくなっているのを自覚しつつ千里さんと共に会場を出た。

 映像や音楽は迫力と臨場感たっぷりで、自分がコックピットにいるような感覚にさせられる場面もあり、プラネタリウムにはとても満足した。

 しかし、千里さんはまるで何事もなかったかのごとく普通なので、調子を狂わされる。幻覚や妄想じゃなく、本当にキスされたよね?と不安になるくらいだ。

 その後スカイツリー内で夕食を済ませる流れになり、レストランに入ったときも私は悶々としていたが、彼のほうはいたって通常運転。頭の中の疑問符は増える一方なのに、思いきって聞く勇気は出ない。

 でもきっと、あのキスもいたずらの一種で深い意味はないんだろう。夫婦になったから、ちょっとエスカレートしただけ。

 私だけどぎまぎしているのも悔しいから、ひとまずそういうことにしておこう。

 勝手に結論づけて私もなんとかいつも通り接せられるようになった頃、スカイツリーをあとにすると雨は昼間よりも強くなっていた。

 車のワイパーが雨を掻き分けるのを眺めている私に、千里さんが問いかける。