挑発的かつ妖艶さも含んだ笑みを浮かべてこちらを見つめる彼は、Sっ気とエロさが増していてなんだか負けそうになる。
とはいえ、〝あなたの子供が欲しい〟だなんて大胆にねだれるわけがない。
そもそも、私たちは一ミリも色っぽい関係になっていないのに、全部飛び越して千里さんとの子供を作るという考えにはやっぱり至らない。少なくとも今は。
どう返してやろうかと思案していると、余裕そうに背もたれに背中を預けた彼がなにげない調子で言う。
「俺たちに子供ができたとしたら、きっと飛行機好きな子になるんだろうな」
目を丸くして振り向くと、彼の笑みは毒気のない優しいものに変わっていた。
……なんですか、それ。ずるい。そんなふうに言われたら、否応なしに想像してしまう。私たちふたりの間に産まれた子と、幸せに暮らす未来を。
頬と一緒に胸も熱くなるのを感じ、ドキドキしながら質問をしてみる。
「もしそうなったら、千里さんが操縦する飛行機に私たちを乗せてくれますか?」



