「ひな大丈夫?」

心配そうに駆けつける4人


「遅くなってごめんな」

首を一生懸命横に振る


「わ、たし…酷いこ、と、いっぱい、言った。ごめん、なさ、い」


「気づいてあげられなくて、ごめんね」

奏くんは縛られている手足のロープを解いてくれる


みんなの優しさが心に染みる


「赤くなってんな」


「だい、じょうぶ。皆助けに、来て、くれて、ありが、とう」


「当たり前だろ」


「そうそう。妃奈ちゃん居なくなったら僕たち悲しいよ」


「また、一緒に、居ても、いいの?」

恐る恐る顔を上げると、笑顔の4人


「あぁ、一緒にいよう」

大きな手が頭をポンポンと優しく撫でる


「うん」


「ひな。もう、1人で強くなるとか言わないで」

切なそう顔をして、私の涙を拭ってくれる奏くん


「うん。そ、うくん、ごめんね」


「ひなが無事で本当に良かった」


「ありがとう」

そう言うと奏くんが微笑んでくれる


「よし、帰ろーぜ。俺、3日もまともなご飯食べてねーよ。楽しみにしてる」

くくっと笑う頼くん


「ちょっと、ひな疲れてるんだよ?」


「大丈夫、いっぱい美味しいご飯作るね」


「僕は甘いもの食べたいな〜」


「うん。了解しました!」

奏くんのバイクの後ろに乗り、無事に蘭流の倉庫へと帰ってきた


やっぱり、この場所が安心する


みんなとこれからも一緒に居られる


それだけで、こんなにも心が満たされる


あれから、佐伯さんに事情を説明すると


とても喜んでくれた