「……そっ、そんなに飲んでません!っていうか大我会食はっ?どうしてここにいるんですか!」 

「んなもん終わらせてきた。お前を迎えに来たに決まってんだろーが」

子供じゃないんだから1人でも帰れるのに、さも当たり前のようにそう即答されてしまえば、不覚にもきゅん、と胸が鳴ってしまった。

もう、この顔の赤さはアルコールによるものなのか、大我によるものなのか、もはや分からない。

お願いだから、ちょっと離れてほしい……。

「………ところでさっきのあいつ、なんなの?」

「え、えぇ…?あ、あいつ……?」

突然投げられた質問の"あいつ"が誰を意味するのか、すぐには分からなかった。

「お前の腕掴んでたあいつ」

大我が私の頬から手を離し、腕組みをして真っ直ぐに私を見据えながら呟く。

私はようやく適度な距離が出来てほっとする。

「あ、ああ!あれは3年の時に隣の席だった高木くんです!」

「……ふーん。お前の元カレかなんか?」

「えっ?や、仲は良かったですけど、全然そんなんじゃないですよ?」

「本当か?」

次の瞬間、大我の瞳がすぅっと細められ、私はその視線の鋭さに刺され思わずたじろぐ。

な、何で………⁉︎