過保護な次期社長の甘い罠〜はじめてを、奪われました〜



車を降りてから35階の部屋へ帰るまで、大我は指を絡ませ繋いだ私の手をずっと離さなかった。

その間も、大我の瞳にたぎる熱は冷めないまま。

そして大我の寝室へまっすぐに連れてこられた私は今、大我のキングサイズのベッドの上に組み敷かれている。

これから始まるであろうことに不思議と恐怖はなかった。

たぶん、相手が大我だから。

「……半年間ずっと我慢してた。でももう、我慢しなくていいんだよな?」

余裕のなさそうな色っぽさと切なさが入り混じった表情でそう問われれば、私も思ったまま自然に言葉が漏れる。

「……我慢しないでください。大我に、して欲しいです……」

「はぁ……バカ、この状況で煽るなよ……」

そう言った瞬間大我の唇が性急に私の唇を捉え、濃厚なキスを交わす。

さらにその唇は私の耳を食み、首筋に吸い付き、その間も服の上から至るところを男らしいゴツゴツした手で撫で回され、今まで感じたことのないその刺激に私の口から何度も甘い吐息が漏れる。

その甘い吐息に煽られたように、彼はあっという間に上半身に纏っていたものを脱ぎ捨て、私の着ている服も脱がしてしまう。

露わになった胸を隠そうと動かした手はシーツに縫い止められ、

「羽衣、隠すな。全部見せろ」

大我は欲望を剥き出しにした色っぽい声を私の耳に吹き込む。