「えっ、なんもないの? どっちかが告ったりとかそういうのも、何も?」

「うん……」


新しい教室に向かう道中、隣を歩く成美ちゃんが、驚いた声を上げた。

「真桜……、あんた、今まで何やってたの?」

「……」


片方のイヤホンを借りて、隣で音楽を聴いていただけです……。

改めて思い返すと、私、本当にどうしようもない。


「ダメじゃん、そんなんじゃ。クラスは同じだけど、多分もう伊月くんの隣の席になんて、なれないよ」

「だよね……」