脈打つ音が、うるさい。


「あのね、延藤くんは……、伊月くんがナデシコだって、知ってるの」


ずっとずっと、隠していたのに。

ずっとずっと、隠し通すつもりだったのに。


喉が張り付くほどに乾いて、ごくんと唾を飲み込んだ。


「……え?」


伊月くんが目を見開いて、私を見る。


「だから、それを黙っていてもらうには、私が延藤くんの彼女になることが、条件だったの」