伊月くんがどんな顔をしているのか、確かめるのが怖い。

延藤くんがつかむ手は、相変わらず離れない。

また誤解されただろうな。

それでも、声を出して弁明するのが、怖くて出来ない。


震えながらうつむいて、時が過ぎるのを待つ。


……はずだったのに。


「え?」


思わず声に出してしまったのは、延藤くんがつかんでいる手を、第三者によって引き離されたから。


そうしているのは……、伊月くん?