「い……伊月くん……」


目の前の伊月くんも驚いた顔をしていたけど、私はもっと、恐怖にひきつったようなひどい顔をしていたと思う。


伊月くんの視線が、私から少しズレたことを知る。

繋いだ手に。


「っ!!」


反射的に振りほどこうとしたけど、それを予知していた延藤くんの方が早かった。

先ほどよりも、ギュッと強く力を込められて、私の力では離すことが出来ない。


「伊月も買い物? 俺たちは、見て分かると思うけど、デートだから」

「なっ……、延藤くん!」


挑発するような物言いに驚いて、違うと伝えようとするけど、上手く言葉が出ない。