「そうだよ。動画サイトで初めて聴いた時、本当にびっくりした。コメント欄見てたら、さらに同い年の奴だって分かってさ」


延藤くんは、肩をすくめて息を吐く。


「俺とは、レベルが全然違ったよね。その時はまだ、全然再生回数なんかなかったけど、ナデシコが有名になるのも時間の問題だって思った」


延藤くんがナデシコを見つけたのは、私と同じくらい……、ううん、もっと早かったのかもしれない。


「最初はさ、ただ純粋に、同い年の天才的な女の子が現れて、すげーって気持ちしかなかったんだよ。うらやましい気持ちはもちろんあったけど、でもまあどうせ、顔も知らない他人だし」


あ、やっぱり延藤くんも、最初は女の子の歌声だと思ったんだ。

伊月くんの歌声、すっごく可愛かったもんなぁ。