過去の自分の発言にショックを受ける私を見て、伊月くんはまた笑った。


「びっくりしたんだ。誰も知らないと思ってた俺の歌が、名前も知らない女の子に届いてたことが」


優しい眼差しが、私の視線と重なる。


「俺の声を、あんなに幸せそうに聴いてくれる人が、いると思わなかった」


そんなの、当然。

だって私は、ナデシコの歌に出会った日からずっと、大好きなんだから。

そう言いたいのに、声が出ない。


見つけたのは、私だけじゃなかったんだ。

それが嬉しくて、喉元に言葉が詰まって、上手く声を出せない。