「真桜って、普段はカラオケとか行くの?」

「私? ううん、そんなに行かないかな」


私も、受け皿にクレープを半分取り分ける。

切り口からとろっと、カスタードとホイップクリームが溢れ出る。


こっちも、すっごくおいしそう。


「そうなんだ、意外だな」

「そう? 意外かな?」


どっちかというと、音痴なイメージを持たれていると思っていたから、こっちこそ意外に思う。

アイスが溶けてしまわないうちに、先にフルーツパイを口に入れる。

サクサクあったかくて、甘くて冷たい。

その不思議な感覚が、余計においしく感じる。


「だって、毎日俺と音楽聴くから、歌うのも好きなんだと思って」