「それで、何かあったの?」


伊月くんがわざわざ学校以外に、しかもこんな遠くに呼び出してまで、私とふたりになりたかったなんて、きっと何か大きな理由があるのだと思う。


「あー……」


と、少し言いにくそうに言いよどむ姿に、変に期待感が高まる。

なんだろう?

ナデシコ関係のことかな。

ただ曲を聴かせてくれるだけなら、昼休みの屋上で出来るわけだし。


前のめりになって、言葉を待つ。


伊月くんが、口を開く。

そして……。


「ごめん。何もない」