「ユミカに話したら、『私もコウくんと遊びたい』って言ってたんだけど、一緒にいい?」

「うん。ユミカちゃんクラス離れてから喋ってないし、久々に楽しそうだね」

「よかった。ライン送っとくね」


今日、放課後に仲の良いグループで遊びにでも行くのかな。

延藤くん、本性はあんなのだけど、人気はあるから。


私には関係ないこと。

だから、耳から耳へ通り抜けるだけの会話。

……だった、はずなのに。


「あ、彼女なんだし、もちろん蕪木さんも行くんだよね?」


私の名前を呼ぶのは、葉山さん。


「……え?」


思わず、聞き返した。

聞き間違えであってほしくて。