それは、困る。

私が好きなのは、伊月くんだけなのに。


だけど、説明しようにも、成美ちゃんと同じく、理由は言えない。


自分のために、私がこんなことをしていると知ったら、どう思うだろう。

呆れる?

怒る?


どれを想像するのも、怖い。


「よく分かんないけどさ、伊月くんだけには、言った方がいいって。毎日一緒にいたのに、真桜から何も話してもらえないなんて、嫌だと思うよ」

「うん……」


成美ちゃんの提案に、弱々しくうなずいて、私たちは教室に戻ることにした。