初めて足を踏み入れた屋上は、学園ドラマや少女漫画で見るもの、そのままだった。


ガランとして、床以外は何もない殺風景な場所を、囲む高いフェンス。

近づけば、下の景色が全部見えるのだろう。


何もない。

だけどそれが、イメージ通りで感動する。


「私、屋上初めて……」

「そう? 俺は、去年とか結構ひとりで来てたけど」

「そうなの? 私は何となく、入っちゃいけないところなのかなって思って、屋上までの階段も登ったことなかったの」