「授業、どうしよっか……。ふたりで遅刻して、怒られちゃうね」


私は私で、自分の発言が大胆だった気がして恥ずかしくて、うつむいて笑う。


「いいよ、授業なんか、一時間くらい出なくても」


そう言って、伊月くんは再び私の手を引く。

階段を上がって向かう先は、屋上。


「伊月くん、サボるの?」

「うん。……真桜も、共犯」


逆光で笑う顔が、眩しい。

私たちは、ふたりで屋上の扉を通った。