あれからどのくらい時間が経ったのだろう…。
天音は、その何もない荒野に、一人ただ座りこんでいた。
「クスクス知らなかったんだ?」
「え?」
天音がその声に反応し、顔を少しだけ上げた。
その声の主は…。
「あなた…み…るか…?」
「哀れだね…。」
お世辞にも高いとは言えない彼女の背丈は、地面に座り込んでいた天音より少しだけ高い。そんなみるかの冷たい視線が、天音を見下ろしていた。
「どこ!!」
天音は思わず大声を上げ、みるかの服に掴みかかった。
こんな少女にすがりつくなんておかしい?
いや、何でもいい。
誰か教えて!!
「ねえ、みんなはどこにいったの!!」
誰か…その答えを…
もう、こんな思いは…
「さぁ…?あのインチキ占い師にでも聞いたら?」
天音を見下ろしているみるかが、不敵に笑った。
———こんな思いはもう二度としたくないと思っていたのに…。