ピチャ たった一匹しか居ない鯉が、嬉しそうに水面から口を出し、餌を食べている。 「たくさん食べなよ。もうあんた一匹なんだから。」 天音は何とか兵士の目を盗んで、中庭に来ていた。 そして、鯉に昼ご飯の残りのパンをあげていた。 「私も一人か…。」