止めるか否か、私が出たら余計に拗らせそうで悩みはしたけどここで止めないのは人間としてどうかと思うよね。





私はそう判断して教室のドアを開けた。





瞬間に注がれるみんなの視線に面倒だと思いながら私と晄と灯のカバンを取って5人に目線を送る。






「良かったね見られたのが晄でも灯でもなく私で」






視線を合わせてそう言葉を発すると、楓ちゃんに突っかかっていた4人は息を飲むのがわかる。






「でも、この整形女菫ちゃん達のこと騙そうとしてるんだよ?」



「そうだよ!私たちは菫ちゃん達3人が好きだからこんな奴に近づいて欲しくないだけ!」






4人のうち2人がそう言ってほかの2人もこくこくと頷く。


その顔は嘘を言っているようには見えなくて、この子達はいつも優しいのも知ってるからこそ何も知らない私が否定することも出来なかった。






「気持ちは受け取るよありがとう。
でも私達の事は自分らで解決するから大丈夫。
君たちも私たちより自分の身を大事にしな?」






どちらのこともどうもも言えない私が言えるのはこれしかない。



そんな思いで4人にそう言うと頬を赤らめて頷く4人。



やっぱり素直でいい子なんだよなぁ。






「じゃ」






これ以上言うことは無いと私はそそくさとその場を立ち去った。