「私、清水 咲姫!!!えーっ待ってーやばい!!あっえっ呼び捨ておっけーな人間だったりする?私、くん付けとか無理なタイプだからさー」


ケラケラ笑いながら自分を指さした女の子…清水さんは、明るく笑った。こういうタイプは得意だ。話しやすいし、気が合うというか、なんというか。


「全然いいよ。えーっと、清水、さん?」

「鳥肌立ったー!清水でいいって。てかそっちのがいい!!」

「そか。じゃあ、清水ね」


元気というよりパワフルだなあとジジくさいことを考えた。同い年なはずなのにオレよりも5歳は若く感じるのだが。


「ほらっ花菜も自己紹介しなよ!!せっかくの機会だし!!」

「えぇっ?!えぇ…っと、佐藤、花菜……です。えーっと、えーっと、よ、よろしく」


ぎこちなく、えへ?と笑う姿はどことなく似ている気がして、思わずすぐに返事が出来ずに詰まってしまった。


「上条……くん?」

「えっあっあぁ、佐藤さんね。あっ呼び捨てのがいいかな」

「どっどっちでも……?!」


顔を赤く染めて、視線を泳がせたところにも目が釘付けに……とまではいかなくても、視線を逸らすことが出来なくなった。


「じゃあ……佐藤、で、いいかな」

「うっうん……」

ぼんっと頬を染めた佐藤に、不覚にもドキリと心臓が音をたてたことは無視することにした。